昨年2016年夏。森羅万象 天山蜂蜜の採蜜地天山山脈へ行ってきました。
日本からゆっくりゆっくりと3日をかけて現地へ入る道のり。
あれからもうすぐ1年。
新ためてその道のりと現地の様子をつづってゆこうと思います。
昨年2016年夏。森羅万象 天山蜂蜜の採蜜地天山山脈へ行ってきました。
日本からゆっくりゆっくりと3日をかけて現地へ入る道のり。
あれからもうすぐ1年。
新ためてその道のりと現地の様子をつづってゆこうと思います。
新彊ウイグル自治区 日本の4倍の広さがあります。
天山山脈が聳える高原はアジアとヨーロッパを結ぶシルクロードです。
主に、ウイグル族、カザフ族、キルギス族、回族、モンゴル族、など16の民族が遊牧民たちが暮らしています。
彼らは、古くよりそれぞれの伝統を大切に繋ぎながら、特色豊かな民族が転々と存在、調和し暮らしています。
そこは正に、自然、民族と伝統と人々、生き物全てが調和を保つ楽園です。
移動は馬とラクダ。「お隣から訪ねてくる人があるから」というお隣は、近くても45kmの距離があるとのことです。
蜂蜜は、自然界で最も甘い蜜といわれ、長い歴史があります。
ミツバチがこの世界に生まれたのは約3500万年前。人類の誕生は
600~700万年前と云われ、人類の誕生よりも遥かに時を遡ります。
この世に存在するあらゆるものが生まれては消え、消えては生まれ……。
幾千万年続いてきた生命の反復を、ミツバチたちはずっと見護ってきました。
太古より、連綿と生命を繋いできた神秘。それが蜂蜜です。
天空の秘境から、ミツバチたちの叡智をそのままお届け致します。
キルギスタンにほど近い、中国は黄河上流のさらに北。ゴビ砂漠とタクラマカン砂漠の狭間に、ヨーロッパとアジアを結ぶように山岳オアシスのとして、天山山脈があります。
主に遊牧民として、カザフ族、キルギス族、回族、モンゴル族、など多民族が暮らす地です。採蜜地で使われているウイグル語名は天の山を意味するテンリ・タグ(تەڭرىتاغ Tengri tagh)。漢名はこれに由来しています。
日本からは飛行機で上海か北京を経由し、新疆ウイグル自治区のウルムチまで飛び、ウルムチから小型の飛行機でイーニンへ行きます。更にオフロード車で陸路を10時間。日本からは3日とかかる、まさに秘境の地で採蜜しています。
朝には燦々と太陽の陽が降りそそぎ、夜には煌々とした月の光が降り立つ大地。美しい野生薬草植物が生い茂り、多様性豊かな草原がどこまでも広がる。
高き山々からの雪解け水が、幾重にも折り重なる地層に時を巡り湧きいで、流れる場所。
そんな天山で採られた天山蜂蜜の極上の香りと味わいは、古来より稀少なものとして現地でも珍重されてきたと共に、ヨーロッパを中心とした王侯貴族に愛されてきました。
現在においても、天山蜂蜜のほとんどは、欧州貴族を中心に買い求められ、日本ではほとんど流通していません。
古くからの伝統をつなぎ現地で暮らす遊牧民たちは、毎日のようにヨーグルトとはちみつを食しており、毎朝ツボに入った天然の蜂蜜や、フレッシュバターやパンなどが食卓に並びます。
*2013年の第37回世界遺産委員会(プノンペン)にて、新疆ウイグル自治区内の4つの保護区がUNESCOの世界自然遺産に登録されました。
天山山脈の2800mに位置する草原地帯、農業とは無縁の広大な草原に年間でわずか二週間ほどしか開花しない貴重な花、『党参(タンスン)』が自生しています。
古くから不老長寿の薬草として重宝されてきました。『森羅万象』の天山蜂蜜は、この『タンスン』からとれた蜂蜜です。
ミツバチは日の出とともに花から花へと飛びまわり蜜を集めます。そして、夜は一生懸命に羽で仰ぎ風を送り、蜜を完熟させ、生命を紡いでゆける程の濃度(糖度79度以上)になると最後にミツロウで蓋をして貯蔵するのです。この間、10日間ほどを要します。
巣に蜜蓋をしてから取り出した蜂蜜は「完熟蜜」と呼ばれ、現代では大変希少なものとなっています。
また、ミツバチたちの働きの助けになっているかのように、採蜜地の天山は高地で空気が乾燥しており、蜜の糖度が自然に上がるため、発酵を防ぐための加熱処理を必要としません。そのため、蜂蜜瓶のふたを開けたときには芳しい蜜の香りが漂います。
今般売られている蜂蜜のほとんどが、ミツバチたちが蓋(完熟)をする前に採蜜し、一気に加熱することで水分を飛ばし糖度を高められています。効率は大変良いのですが、これでは蜂蜜本来の味や芳香、栄養素が変性するため、はちみつ本来の風味も滋養もなくなってしまいます。
「生命を紡いでゆく」という本能のままに行われるミツバチたちの仕事を、私たちはじっと見守りました。
森羅万象 天山蜂蜜は自然界の営みのままに生み出された蜂蜜です。
だからこそ、そこにはミネラル、ビタミン、有機酸、酵素、花粉、ローヤルゼリーやプロポリスなど、計り知れない生命のエネルギーが活きています。